相続コラム

「相続手続き」のコラム

相続人が海外に住んでいる、ということは今時珍しくありません。
商社勤務で海外支店に赴任中の人、留学中の人など、いずれは帰国するけど、まだ当面は海外に住む予定の人は多くいらっしゃいます。

そのような方が相続人であるとき、印鑑証明をどうするのかが問題となります。
日本に住所地が無い時点で印鑑証明は発行されません。

ではどうするのか?

印鑑証明の代わりとなるものは、「署名証明」いわゆるサイン証明です。
その人の住む場所にある日本領事館に出向いて発行手続きをします。

サイン証明には、二種類あります。

一つは、書類に貼付して領事館の割印を押すタイプです。
例えば遺産分割協議書に貼るものがこれに該当します。

もう一つは、独立したタイプです。
上記のように書類に貼るのではなく、独立した証明書を発行してもらいます。
銀行手続き、不動産手続き等で使用します。

一筆の土地が、例えば二つ以上の用途に供されているケースがあります。

西半分が自宅で、東半分が賃貸アパートである、など。

そこで西半分を兄が相続し、東半分を弟が相続することになった場合、その土地を半分に切る必要があります。
いわゆる「分筆」です。

分筆するときに登場するのが「土地家屋調査士」です。
その土地を測量し、どこをどう切り分けるのかを明らかにした上で、法務局で登記します。

相続税の申告をする場合には、分筆後の状態でそれぞれの土地を評価することになりますので、申告期限に間に合わせるようスケジュールを立てることが必要です。
測量などがありますので、1週間や2週間でホイホイと終わるようなことではないからです。

もし万が一、申告期限までに間に合わない場合には、いったん期限内に未分割申告する等の対処が必要になります。

分筆を要すると想定される相続に関しては、早め早めに専門家との打合せを進めておきましょう。


いきなりネガティブなお題ですが、相続において重要な問題だと思いますので、あえて取り上げました。

かつて私(前島)が独立開業後に相続手続き業務を本格的に開始した頃、信金を始めとする多くの金融機関は相続手続き、例えば代理人を通じた残高証明書発行、定期性預金の経過利息計算、他店舗での取り継ぎなど、非常に及び腰で不親切でした。

最近は少しマシになってきたかな、という気がします。
多くの金融機関が、とても親切に対応してくれます。

が、残念なことに、未だ不親切な金融機関がいくつか存在します。

「システム上、経過利息を計算することはできません」
「故人が取引していた店舗でなければ、一切の手続きはできません」

などなど。

経過利息が分からないと、相続税の財産評価に支障をきたすのですが…。

更に不思議なことに、
窓口で少しだけゴネると、最終的にはこちらの要望通りにしてくれることが多いです。
最初に「できません」と断言したのは一体何だったのか?

高齢化時代に突入し、
今後ますます相続手続きは増加することは確実な時勢です。
顧客満足最大化を目指した対応を心掛けて頂きたい、と切に願います。


4月下旬になりました。

不動産をお持ちの方は、ご自宅に各市町村から固定資産税の納税通知が届いている頃だと思います。

この納税通知、表紙の税額だけしか確認しない人も多いのですが、中を開いてペラペラとめくってみましょう。
課税明細、というタイトルのページがあるはずです。

この課税明細には、各不動産ごとの評価額が記載されております。
評価額といっても、プロの鑑定士等が正式に評価したものではなく、あくまでも市町村役場の固定資産税係が税金を課すために評価したものではありますが、それでも市価の約7〜8割程度を目安としておりますので、所有不動産の価値を測る一応の目安にはなります。


二点ほど留意事項を述べます。
まず分譲マンションを所有している場合、市町村にもよりますが、マンションの底地全体の評価額が記載されるケースが多いようです。いきなり億単位の評価額が記載されているのを見てビックリされる方もいらしゃいますが、その価格に敷地権割合を乗じた額が実際の敷地権評価額となります。

もう一点。
建物の残存価額が結構高いので、例えば20年以上経過した木造住宅で実際は無価値なものであっても、1〜2百万円ぐらいの評価額になっていたりします。ある程度の固定資産税を課すための措置ですが、この辺りが市価とずれていることになります。


相続の手続き等で専門家と相談する際には、必ずこの納税通知を持参しましょう。
適切なアドバイス、見積り等をする際の参考資料として欠かせないからです。

特に男性が亡くなった場合、相続財産のなかに自家用車があることが多いです。


まずその時価評価ですが、実務上、次の二通りが考えられます。


1.取得価額から減価償却費を差し引く。

2.中古車屋さんに「いくらで買い取ってくれますか?」と聞く。


1は何だか堅苦しいですね。

2の方が手っ取り早いですし、そのまま買い取ってくれれば一石二鳥です。

従って私は実務上もっぱら上記2によって評価しております。


今どきは新車ディーラーも中古買取を扱っているところが多いので、故人が生前馴染みのあった営業担当者に連絡してお願いしてみてもいいでしょう。


名義変更手続きについても同様です。

上記の評価を含めて、全てディーラーまたは中古車屋さんに丸投げしてお願いすればよいのです。

お抱えの行政書士さんがおりますので、全てやってくれます。


車両の名義変更手続きはさほど難しいものではありませんので、素人が自力でやることも可能です。

が、そのようなことに手間暇をかけるぐらいなら、むしろ専門の業者に丸投げして、余力を別のところに向けるべきだと思います。

何事もそうですが、「自分だけにしか出来ないこと」に全力を傾けるべきだと思います。



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