相続事例
相続事例03
札幌市内のある葬儀社から、身内のいない70代前半の女性(Cさん)の
ご紹介を受けました。
Cさんは、とある病気で札幌市内の病院に入院中でしたが、
自分の意識がしっかりしているうちに、
死後の財産処分や葬儀などの事務を専門家に委任したいとの希望があり、
知り合いである葬儀社の方に相談したそうです。
そこで、葬儀社及び病院側と連携しつつ「任意後見契約」「死後事務委託契約」などを締結し、万一の際は病院から当事務所に連絡して頂くことにすると共に、死後の葬儀方法についても葬儀社を交えて詳細に打合せを行いました。 また、Cさんに万一のことがあった場合に発生する葬儀費用などについては、身寄りが無いことから、当事務所がCさんの財産を管理し、その財産の中から当事務所が責任を持って支払うこととしました。
※任意後見契約とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な状況における自己の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務の全部又は一部を委託し、その委託に係る事務について代理権を付与する委任契約です。
※死後事務委任契約とは、委任者が受任者に対し、自分の葬儀や埋葬に関する事務についての代理権を与え、死後の事務を委託する委任契約のことです。
Cさんの財産状況を調べた結果、過去に働いていた頃の蓄財や、既に亡くなった夫から相続した財産など、およそ数千万円単位の金融資産を有することが判明しました。
これら財産の生前管理を受託すると共に、死後の処分方法についても依頼人と話し合った結果、葬儀費用などを支払った残額全てを福祉団体などに寄付することになりました。
それらの手続きについても、全て当事務所にて事務を行うこととし、それらの福祉団体などと事前に打ち合わせを行いました。Cさんは、自分に万一があった場合の備えを十分に行ったことで、非常に安心したようです。
その後も、毎月1〜3回、病院に訪問して依頼者と面談し、預金の管理を行い、必要な病院代を支払うなど事務手続きを行っています。